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題名を聞いて想像がつく通り、歴史上でたった七日間だけ王妃となった少女の悲恋を描いた韓国ドラマ『七日の王妃』。
個人的に大好きな女優パクミニョンの主演作ともあり楽しみに見始めましたが、もうとにかく切なさの連続…
それでも王子との純愛にときめき、変えられない運命に心痛み、最後の最後まで心酔してしまう作品でした。
ある程度事実に基づいた作品ではありますが、基本的に主演2人の純愛に重きを置いたドラマ『七日の王妃』、このドラマを視聴した感想を紹介していきます。
コンテンツ
涙が止まらない…!”涙の女王”パクミニョンの真骨頂
本作品で”涙の女王”の名をさらに確実なものにした女優パクミニョン。
あの大きな瞳から涙がぽろっと溢れ出る演技は、見ているだけで心が痛くなりこちらも毎回涙誘われます。
本作品ではほかのどの作品よりもそんなシーンが多く、後半に至っては泣かないシーンはないのでは?と思うほど毎シーンで涙を流していました。
パクミニョン自身も涙を制御できなくなっている様子がメイキングで映されるほど、とにかく泣いて泣いて泣きまくった作品だったと言います。
https://www.sedaily.com/NewsVIew/1OG4WZ3MFK
あらすじからして泣くんだろうなぁと覚悟はして見始めた本作品。
サッドエンディングはあまり好きではないのですが、大好きなパクミニョンの作品を見ないわけにはいかない!と見始め…
序盤は子役から始まり、ヒロインのチェギョンが王子ヨク出逢い、初恋に落ちるところから始まります。
その後、自分のせいでヨクが亡くなってしまったと思いこんだチェギョンは、誰とも恋することなく結婚もせず、ヨクだけを心に仕舞い込んで成長。
再会し結婚に至るまでの純愛の様子は、ときめきが止まらずドラマが一番盛り上がった部分かなぁと私個人的に思います。
http://program.kbs.co.kr/2tv/drama/7days/pc/board.html?smenu=913461
後半で燕山君に振り回されながらも愛を貫き無事夫婦になれた2人でしたが、運命のいたずらもいいところ…。
結局チェギョンが最後に一緒にはいられないと判断したあたりから怒涛の涙・涙の嵐でした。
一緒にいたいと泣きながら懇願するヨクに対し、心を鬼にして彼のために身を引くことを判断したチェギョンの心の強さはあっぱれ。
私だったらこんなに強く自分を保てただろうか…無理だろうなぁと思いながら見ていました。
「私たちは一緒にいないことで愛を守る」という台詞には、なんとも言えない切なさが胸にこみ上げてきましたね。
実際、歴史上でも王になったヨクは会えなくなったチェギョンを想い、彼女がいる山のほうを度々見つめていたと語り継がれています。
そんなチェギョンもまた、その話を聞いて自身の赤いチマチョゴリを山の上の岩にかけ、ヨクを想っていることを遠くから伝えようとしたとか…
史実でも語り継がれるまさに純愛、そんな話を知りまたひとつ2人の愛の物語に胸が熱くなりました。
悔しさや悲しみ、苦しみ、そして愛おしい想い…様々な想いを込めて流したパクミニョンの涙はこの作品のすべてではないかと思うほどで、まさに”涙の女王”パクミニョンの真骨頂とも言える作品でした。
胸が熱くなる…ヒロインを愛した2人の男の姿
チェギョンの純愛の相手ヨク
http://program.kbs.co.kr/2tv/drama/7days/pc/board.html?smenu=913461
まずヨクを演じたヨンウジンはこの作品で好きになったのですが、男らしさの中にどこか母性本能をくすぐる可愛らしさを備えた俳優でした。
序盤では死の淵から這い上がりチェギョンをも拒否して、ただただ義兄の燕山君を蹴落とし王の座に就くことだけを考えていたヨク。
しかし、チェギョンと再会し彼女を愛するようになり、徐々に彼の中で迷いが生じます。
王の座を手に入れるために奮闘してきた周囲の圧力と、1人の男として愛するチェギョンと静かに幸せに暮らしたいという思いに挟まれ苦悩するヨク…
一視聴者としては逃げてしまえと何度も心の中で応援したのですが(笑)
歴史的にも物語的にもそんな簡単にいくはずもなく…。
ヨクは王となりチェギョンはそのまま王妃となるも、ヨクの知らぬところで彼の家臣に殺されてしまったチェギョンの父…
チェギョンの父は最期の瞬間まで燕山君の忠臣であることを選んだための悲劇でしたが、そのせいでチェギョンは王妃の座に7日のみ在位し自らその座から降りるんですね…切ない。
何とかチェギョンを繋ぎ止めたいヨクの切ない目の表情は見ているこちらも苦しくなるほど。
ヨンウジンの切なく苦しむ演技も視聴者の心をぐっと掴むものがあり、”涙の女王”の相手に匹敵する最高のパートナーでした。
叶わぬ想いを抱えた燕山君
http://program.kbs.co.kr/2tv/drama/7days/pc/board.html?smenu=913461
そしてもう1人チェギョンを不器用に愛した男、燕山君。
燕山君といえば韓国の歴史上トップにあげられる暴君です。
少し古いですが、私は2008年の韓国ドラマ『快刀ホンギルドン』で初めて燕山君の出てくる作品を見たのですが、そこに出てくる燕山君は本当に正気を失ってしまったとんでもない王でした。
愛する母が廃妃となってしまったことから彼の悲劇は始まるのですが、その後、父の正室の子として生まれる義弟のヨクに王座を奪われる恐怖や孤独感から気がおかしくなってしまう可哀想な人物。
可哀想ではあるものの、晩年には母を廃妃に追いやった官僚たちをことごとく粛清していき、民のことは顧みず自身の娯楽に国庫を食い尽くしてしまったまさに暴君へとなり下がっていきます。
最近では韓国ドラマ『逆賊-民の英雄ホンギルドン-』でも描かれていましたが、やはり暴君の時代にヒーローが生まれるもんですね。
世の中に不満を持った民によってホンギルドンという英雄が生まれる話で、燕山君の時代は度々ドラマの題材となっています。
そして今回もそうだったのですが、今回この燕山君がまた新しい!
なんせ演じているのがイドンゴンというイケメン俳優(笑)
彼がどんな燕山君を演じるのかとても気になり注目していたのですが、どこか憎みきれないんですね。
怖いもの知らずで燕山君相手でもいつも元気ハツラツなチェギョンに励まされ、気付いたら彼女に密かに想いを寄せていた燕山君。
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ヨクとの恋路を応援し2人を結婚させたのは燕山君なのですが、愛情の裏返しなんですね…何とも切ない。
結局義弟のヨクに愛する女性も王座までをも奪われてしまう可哀想な王様です。
幼い頃から自分を支えてくれたチェギョンの父への態度を見ていると、親からの愛情に極端に飢えていたことがとても伺える演技はさすがでした。
徐々に暴君へと変化していく姿は心が痛み、粛清したりとその方法は理解できないにせよ、とにかく孤独と不安ゆえの行動だったのだと同情してしまいました。
そんな燕山君の切ない心情をチェギョンも少し感じ取っており、だからこそ彼を完全に拒否できないんですね。
燕山君とチェギョンの関係は物語的に作られたフィクションですが、このドラマでは最期の瞬間までチェギョンを守ろうとする燕山君は素敵に描かれていました。
すべてを取り返してくれるラスト10分
あらすじからして「歴史上最短の七日間だけ王妃の座に就いた女性の話」と書かれ、明らかに悲しい結末が見えすぎている本作品。
それでも個人的にサッドエンディングは嫌いにも関わらず、見終わったあとに感動しお気に入りドラマのトップに本作品が入ったその理由。
それはこのドラマの最終回のラスト10分にありました!
結局ヨクのそばを離れ、遠くから彼を見守り一緒にいないことで愛を守る選択をしたチェギョン。
普通のドラマと違い歴史ドラマなのでまさかの大どんでん返しなどはなく、結ばれずに2人はその約束を守り抜くのですが、このドラマでは2人のハッピーエンドも見たい…という視聴者の欲望を少し叶えてくれているんです。
それが最後の10分なのですが、もしチェギョンとヨクが一緒にいることを選択していたら…という想像の幸せな世界が描かれるんです。
やはり一緒にいましょうと抱き合い、2人の子宝に恵まれ幸せいっぱいに過ごすヨクとチェギョン。
https://m.post.naver.com/viewer/postView.nhn?volumeNo=8966038
笑顔と愛に溢れた映像に、もしかしてこのままハッピーエンド?と錯覚したのも束の間、眠りについたヨクが目覚めた場所は王の部屋でした。
やはりチェギョンはそばにはおらず、そのままヨクとチェギョンは年老いていきます。
すっかりおばあさんになったチェギョンにある日ヨクが危篤との連絡が入り、遂に数十年ぶりに再会を果たしたチェギョンとヨク…
2人は約束通り、一緒にいないことで2人の愛を守ったのでした。
という、ハッピーエンド?サッドエンド?なエンディングに、こちらはもう涙腺崩壊。
一緒にいられなかった時点で私的にはサッドエンドなのですが、愛を守り抜いた2人にとってはハッピーエンドだったのかも知れない。
そう思わせてくれる実に考え抜かれた壮大な純愛の物語だったことに気付き、感動が止まりませんでした。
もうそこらの恋愛ドラマなんて比にならないほど切なく奥が深い愛の物語。
歴史ドラマというよりも主演2人の純愛に重きを置いた壮大なラブロマンス、おすすめしない理由はない!というくらいにはハマりました。
愛とは何なのか…深く考えさせられた素敵なドラマに出逢えて幸せでした。