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『ワン・サニーデイ』のネタバレ
始めは明るくズカズカ話しかけてくる”女”が少々疎ましかった”男”。
しかし観光の案内をしてもらい、民宿でも顔を合わせていくうちに徐々に打ち解け始めます。
そうして迎えた済州島最終日の朝、”女”は”男”が探している音楽フェスティバル会場にぴったりの場所があると彼をバイクで連れ出します。
そこは少し高台になった広場で、緑があり海も一望できる場所でした。
「ここで歌を歌ったら風が島中に歌声を届けてくれそう」と言う彼女の言葉を聞きながら、彼はそんな状況を頭の中で構想するのでした。
空気のいいその場所にあるベンチに2人座り、様々な話しをする中で”男”は初めて自分の痛い過去について話します。
だから自分は良い人ではないと言う彼に、彼女はこの数日間見ていただけでもあなたが優しい人なのはわかっているから自虐しないでと抱きしめ慰めるのでした。
日が沈み、2人は夜の街の散策を楽しんでいました。
ストリートソングを聴きながら、あるお土産屋さんで海女の人形を見つけた”女”はその人形を手に取ります。
そして隣にいる彼に顔を向け、観光地の案内板に書いてあった済州島のこてこての方言で「少しの間でも一緒にいたくて」と伝えますが、彼は言葉の意味を理解していない様子。
次の店でまた別の人形を手にした彼女は、今度は中国語で彼へメッセージを伝え、これもまた彼は理解できずに不思議そうな顔をしていたのでした。
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夜が明け、2人は民宿のおばあさんに花束を買いお礼とお別れを伝えます。
雨が降ってきたので傘をさして、まずは彼女をバス停まで送った彼は、無事に彼女をバスに乗せ見送ります。
ところがすぐにバスが止まり、「待って!」と叫びながら彼の元に走ってきた彼女。
彼の持つ傘に入り、「本当は話したいことがあるんだけど、言わないでおく。理由をつけて名刺をもらえないかと考えたけど…それもやめておく。
私はまたあなたに会いたい。でも同じ気持ちでなければ負担になると思うから…もし偶然会った時に気まずい思いをさせるかも知れないから。
今ここで普通に別れたら偶然再会できた時にきっと喜べるわ。そうでしょ?」
彼女は微笑みながらそう言い、結局彼の名前を聞かずに帰って行ったのでした。
”何かを見るたびにあなたを思い出しそう、もし再会できたら私は嬉しくて息が止まるかも知れない。でも再会できなくて構わない、幸せな思い出は消えないから。幸せな記憶は生きているうちに受け取れる最高のプレゼントよ、ありがとう…。”
そんな想いを心に秘めながら。
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その後、”男”も民宿でお世話になったおばあさんに感謝を伝え、家へ帰って行ったのでした。
それぞれが自分の場所に戻り、”女”は家で済州島で撮った写真を並べ整理していました。
一方”男”はその頃、イベント会社の社長であり兄のような存在であるヨンホと共にお酒を飲んでいました。
酔いが回ってきたヨンホは、しんみりとした面持ちでなぜか電話越しに彼へ話しを始めます。
「ヘジュと別れてくれてよかった。安心した。」
いけない関係を続けてきた弟分をずっと心配してきたヨンホの心からの言葉でした。
そんなヨンホへ”男”は心から感謝を伝えるものの、「でもそう言われると胸が…苦しい」と言います。
そんな会話をしながら、彼はふと済州島で”女”に言われた「辛かったと思うけど別れたらそんな思いをせずに済む、おめでとう」という言葉を思い出します。
あの時どうしてありがたい言葉に笑うことができなかったのか…最後まで自分が手放せなかったのはヘジュではなく自分の心だったのかも知れない。
そう考えながら、彼はようやく自分の心に踏ん切りをつけたのでした。
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その後、中国語の参考本を読みながら、済州島の最後の夜に彼女が中国語で言った言葉の意味を調べる”男”。
そこで彼女を想いを知ります。
「あなたのことを知りもせず、あなたが私をどう思うかも知らず、私があなたのことを好きと言ったらあなたは私のことを変に思うかしら」というメッセージ。
彼女のそんな愛が、次はもっといい場所に生まれますように…”男”はそう願うのでした。
翌日、役員との会議のためにとあるホテルに向かった”男”は、なんとそこで、仕事で同じくホテルを訪れていた”女”と偶然再会します。
思わぬ偶然に2人共嬉しい気持ちを持ちながらも、お互い仕事相手がいたために何も言われず別れる2人。
その後すぐに彼を追いかけた彼女は、彼が会社の役員と一緒に話している内容を聞いてしまいます。
知り合いのようだが彼女なのかどうかと聞いてくる役員に対し、「旅先でちょっと会いまして…」と言う”男”。
すると変に解釈した役員は「あぁ旅先でちょっと遊んだわけか」と言い、その台詞だけを聞いてしまった彼女は顔色を変えて逃げていきます。
それに気づいた彼はすぐに追いかけ謝るも、涙を流しながら「大丈夫、気にしないで」と言う彼女に戸惑う”男”。
その後はそれぞれ仕事中だったために、そのまま別れてしまうのでした。
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何とか彼女に会おうと出版社の名前で調べ場所を見つけた彼は、彼女を待ち伏せしカフェで話をします。
誤解だと謝罪をする彼に、気にしないでくださいと伝える彼女。
「”ちょっと”は”すべて”になり得る、俺の言ったちょっとは悪い意味ではなかった」と説明を続け、彼の必死の弁解に2人は和解。
そうしてまたも名前も聞かずに別れるのでした。
”あなたのような人を見る度に思い出す、もう一度会いたい。だけど会えなくたって構わない、幸せな思い出は消えないから。”
今度は”男”がそんな想いを心に秘めながら…。
後日、”女”は再び済州島を訪れており、”男”と一緒に行った場所を歩いて回り、思い出を振り返ります。
その足で向かった先は、かつて彼に教えてあげた音楽フェスティバルをするのに最高な広場。
その日は、そこで”済州フェスティバル”が開かれる日でした。
そうして”女”は、最終打ち合わせをしている”男”と再会します。
招待せずとも、連絡を取らずとも再び会うことができた2人は向き合い穏やかな表情で微笑み合います。
その横を通ったヨンホが、「キム・ジホ!」と彼を呼んだ時、彼女はとても驚いた表情に。
怪しげな表情をする彼女を前に、少しにんまりするジホ。
実は以前、済州島で彼女に携帯を貸し彼女あてにかかってきた電話を代わりに受けた際に、”女”の名前が自分と同じ「キム・ジホ」だという事実をジホは知っていたのでした。
「キム・ジホさん、お会いできて光栄です。キム・ジホです。」というジホ。
なぜ言ってくれなかったのかと言う”女”のジホに、「今日言おうと思ってた、ここに来ると思って待ってた。」という”男”。
ようやくお互いの名前を知り、更にお互いへの想いを確認し合った2人のジホは、手を繋いで済州島の綺麗な散歩道を歩いていくのでした。
『ワン・サニーデイ』の感想
https://aucfree.com/items/k372874966
済州島のとても綺麗な景色を背景に繰り広げられるほのぼのと温かいラブストーリーで、美男美女な2人のゆったりとしたロマンスは最高の癒しでした。
お互いに好感を持ちながらも何度も名前や連絡先を聞かずに別れる、そんなもどかしさも見どころの1つ。
しかしそれでも何度でも再会してしまう2人はまさに運命でした。
何よりも、同姓同名だというオチには驚いたと同時になぜだか幸せな気持ちが溢れ、とても温かい気持ちで見終わることができました。
そしてソジソブもキムジウォンも、これまで見た作品の中で一番自然体だったのでは?と思うほど、何の違和感もない演技に一気に惹き込まれました。
2話という短編ドラマでしたが、しっかりとした起承転結があり薄すぎない内容なのも魅力。
どのシーンも絵になり、終始穏やかな流れで進むので何度でも見返したくなる作品でした。
ちょっと癒しが欲しい方、少し現実から離れたい方、休みたい方におすすめなドラマです。