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『逆賊-民の英雄ホン・ギルドン-』のネタバレ
両班への怒りからの命を奪い、仲間を集めて匿禍里へ移り住んで一財を築き上げ、そこの親方へと登り詰めたアモゲでしたが、取引相手に裏切られ、仲間たちも追われて散り散りになってしまいます。
さらにアモゲが昔チョ参奉に手をかけたことが公に知られアモゲは逮捕され、家族であるギルドンも追われる身に。
ギルドンは妹オリニを守りながら追手から逃げますが、窮地に追いやられ崖から2人で転落。目が覚めた時には周りには誰もおらず、記憶を失っていました。
そんな記憶を失ったギルドンをコンファが助け、2人は愛し合うようになります。
しかし、ある日ギルドンは記憶を取り戻し、コンファに必ず戻ってくるから待っていてほしいと告げ、オリニや家族たちを探す旅に出ました。
ただ、コンファはギルドンのことを待たずに、ノクスと名前を変えて王宮入りしてしまいます。
一方でコンファの補佐でギルドンに密かに想いを寄せていたガリョンはギルドンを待ち、帰ってきた彼の行く先々についていきます。
始めはそんなガリョンを冷たく突き放すギルドンでしたが、一途な彼女に心惹かれるように。
それでも彼女を危険な目に遭わせられないと離れるギルドンでしたが、「私ならコンファお姉さんよりもあなたを愛することができるのに…」と泣くガリョンを前に我慢できるはずもなく、2人は無事結婚することになります。
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そんな中で、ギルドンはジャチに偶然再会し、なんとアモゲが生きていることを知らされます。
居場所を教えてもらい父と涙の再会を果たしたギルドンは、家族の敵討ちと匿禍里の再興のためにかつての仲間たちを再集結し奮起します。
ある日、たまたま手に入れた行録という本の中に「守貴単(スグィダン)」という組織について書かれていました。
「学問をしていた奴婢の目を潰して失明させる」「前を歩いた庶子のかかとを切り落とす」「夫をとがめた女をムチで打ち吊るす」といった残虐極まりない事件を称賛する内容が書かれているその書籍を見て愕然とする一同。
さらにその中にメンバーの名簿があり、そこにはなんと妹オリニの名前が…!
別人かもしれないけれども一抹の望みを託し、ギルドンたちはその守貴単という組織を追うことにします。
手始めに行録に書かれていた酷い行いをしていた両班たちをこらしめ、民を救い始めるギルドンたち。
その活躍は国中に広まり、メンバー全員が「ホン僉知」とそれぞれに名乗っていたため、ホン僉知は神出鬼没で、容姿まで自在に操ることができる伝説の義賊だと讃えあげられるようになります。
後日、アモゲと共に母クモクのお墓を訪れたギルドン。
そこで、アモゲはクモクのおかげで人間らしく生きることができたと言い、ギルドンにも何としても生き残るようにと言い聞かせます。
途中で近くを通った人に道を尋ねられ説明していたギルドン、ふと振り返るとアモゲは眠るように息を引き取っていました。
突然の別れに驚き言葉をなくすギルドン。
しかし、家族や仲間を守るために走り続けた壮絶な人生を送った父に、「お疲れ様でした」と声をかけ父との別れに涙しました。
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ホン僉知を讃える民の声はもちろん王である燕山君にまで響き、燕山君に会う機会ができたギルドン。
「燕山君はあまりに高いところにいるから現実が見えていないだけだ、事実を伝えれば民を救ってくれるに違いない」と、燕山君を信じたいギルドンでしたが、実はその燕山君こそ「守貴単」のトップであり、権力者の悪事を黙認している張本人でした。
そのため、守貴単を見つけ出して民を救って欲しいと声を大にして懇願するギルドンを処刑するように命じる燕山君。
しかし、ノクスの機転と、実は生きていて王宮で官職に就いていた兄ギリョンの必死の説得あり、ギルドンは体中を砕かれるも一命は取り留めます。
アモゲが匿禍里で逮捕された事件後、ギルヒョンは家族が皆亡くなったと聞かされ名前を変えて科挙を受け、その聡明さから王の信頼を得るようになっていました。
骨を砕かれ牢に繋がれていたギルドンですが、一度は失っていた怪力の能力が戻り脱獄。
自分を追ってきた燕山君を前に、「国王よ。その目で見届けるがいい、民に涙を流させた暴君の末路を」と言い大きな岩を砕いて見せます。
信じられない力を見せつけられ怖気づく燕山君を前に、そのまま去っていくギルドン。
燕山君は牢を破られたことが世間に知られることを恐れ、内密にギルドンを捕まえるよう命じ世間にはギルドンは亡くなったと発表するのでした。
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その後、ギリョンは燕山君にギルドンを討ちに行くと言いながら、燕山君に不満を持つ兵士たちを従えて王宮を出ます。
さらに、記憶を失ったために守貴単の一員として洗脳され、女官となっていた妹オリニも一緒に連れ出します。
そうして兵士たちと共に、ギルドンが隠れている山へ行き合流。
私はオリニではないと言う妹を、2人の兄は長い目で見守ることにします。
ところが後日、守貴単の使命としてギルドンの居場所を敵に伝えに行こうとしたオリニでしたが、その間に記憶が戻り、兄2人のいる場所に戻ります。
こうして、ようやく本当の再会を果たしたのでした。
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その後、母である廃妃ユン氏の死に関与した者たちへ、粛清の名の元虐殺を始める燕山君。
そんな中、最愛の夫を亡くし失うものは何もないガリョンは燕山君の前に現れ、耳を噛みつきます。
そんな彼女をすぐに斬ろうとする燕山君ですが、すっかり燕山君の女にのし上がっていたノクス(かつてのコンファ)に止められます。
ノクスは過去にギルドンと情を交わしたことを燕山君に知られ、信頼を取り戻すためにギルドンを燕山君に捧げると伝えていました。
そのためにガリョンを使ってギルドンを捕まえる計画を練っており、その計画に同意した燕山君は剣を収めます。
後日、ギルドンが籠城している門の前に、ガリョンを吊るしあげる燕山君。
ギルドンが生きていて自分のせいで危険が迫っていることを知ったガリョンは、目をふさがれ両手両足を縛られながらも「私のために降伏したら絶対に許さない、二度と会わない!」と大声で叫びます。
愛する妻のそんな姿を見て、大声でガリョンの名を叫び苦しむギルドン。
助けに行こうと体を動かすギルドンと、今出たら外で待ち伏せている大軍にやられてしまうと止める仲間たち。
そんなギルドンの表情を見た燕山君は満足気に笑っています。
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今降伏すれば、仲間たちはもちろん自分に従っている民たちの命まで奪われてしまう。
民とガリョン、みんなを救うためにギルドンが取った行動は…弓を構え、なんとガリョンの左脇に矢を放ちます!
そんなギルドンの覚悟を見た仲間たちの士気は最高潮に。
外に飛び出したギルドンに対し「ギルドンが卑しい奴婢の子だと知っても民はついていくだろうか」と言う燕山君。
そうして守貴単の兵士たちが一斉にギルドンに剣を向けた…と思いきや、その兵士たちは剣の先を燕山君の方へ向け直します。
ギルドンが奴婢だと知ってもなお彼についていくと信じた民により、勝ち目のないはずの大軍を相手に、ギルドンたちは見事勝利したのでした。
ギルドンに大敗してから精神を病み始めた燕山君。
一方のギルドンは微妙に急所を外して矢を討ったガリョンの元を訪れ、何とか耐えて欲しい、目を覚まして欲しいと涙します。
そのまま眠ってしまい目を覚ましたギルドン、するとそこには自分を見つめるガリョンが。
「夢なら覚めるな…」と泣くギルドンでしたが、「私よ、あなた」と同じく涙するガリョンを見て現実だと知り、ギルドンは彼女を強く抱きしめるのでした。
復活して早々に、燕山君の考えを変えるのは不可能だから、世を変えるには王を変えるしかないと仲間に告げるギルドン。
燕山君の弟である晋城大君を次の王に据えるため、政変を起こします。
既に頭がおかしくなっていた燕山君を守る臣下はおらず、そうして燕山君の時代は終わりを告げたのでした。
抵抗しようとする燕山君でしたが、ノクスの「陛下は在位期間中好きにされてきました。最後くらいは王らしくその座を降りてください、私もご一緒します。」という言葉によって降伏し、流刑に。
そして、ギルドンはノクスは命の恩人だからと、ノクスをこっそり助けようとしますが、最後まで自分の選択した道を行くと言ってその提案を断り、結局移送中に民に石を投げられこの世を去ります。
その後、ギルドンは流刑地で熱病にかかり弱っている燕山君に会いに行きます。
「今お前は1人だ、かつて力でねじ伏せようとした臣下はみんな我先にと寝返った。お前の政治は失敗だ。」と言うギルドン。
ギルドンさえいなければ成功したと言う燕山君に対し、「お前の罪名は凌上(下の者が上の者に逆らう罪)だ。」と言い捨て、去って行きます。
凌上の罪とは、かつて守貴単が民を虐げるのに口うるさく唱えていた罪でした。
自分が民にしてきたことを最後にそっくりそのまま自分に返された燕山君もまた、この世を去っていきました。
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それから時が経ち…
子供を産んだガリョンは、その子に「ホン僉知」の話を聞かせます。
どんな顔?怖いの?と聞く子供に、「男前よ」と得意げに説明するガリョン。
そうして、ただの民として普通の幸せな暮らしを手に入れたギルドンたち。
ただ、悪事の匂いがすれば再びホン僉知として参上、民を救うのでした。