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『私の恋したテリウス』のネタバレ
ボンが逃亡の身となったのは、3年前に遂行されたポーランドでの作戦で恋人であり情報員だったキャンディを目の前で亡くし、作戦に失敗してからでした。
キャンディは北朝鮮出身の核物理学者で、NISは彼女の持つ情報を手に入れる代わりに彼女を亡命させるという取引をしていました。
ところがミッションの最終日に、ボンの目の前で銃に倒れたキャンディ。
狙撃したのは殺し屋のケイで、ボンはケイを追いますが、もみ合いになったところを撃たれ気を失います。
この作戦の時にNISの指揮を取っていたクォン次長は、作戦後に姿をくらましたボンがキャンディの命を奪い、彼女の持つ機密情報が入ったUSBを奪った犯人だと思い込み、3年間血眼になって追い続けていました。
一方、ボンはNISの中にも敵の内通者がいることを感じ取り、誰も信用できないために身を隠すようになったのでした。
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それから3年間、1人暗い家の中でずっと黒幕を追っていたのですが、ある日国家保安室長が亡くなったとのニュースが流れます。
色々調べた結果、エリンの夫はその事件の目撃者だったために命を奪われたことを突き止めたボン。
その犯人がケイであり、双子の誘拐事件もケイの仕業だと知ったボンは、エリンと双子を守るために双子のシッターをすることに。
そんな中でかつての同僚ジヨンに再会、ボンを信じているジヨンは彼のために上司のシム院長から内密に許可を得て、ボンと一緒に黒幕を探す”キングスバッグ作戦”を開始します。
一方で、夫を亡くしたエリンはJインターナショナルという鞄の会社で働き始めます。
代表のヨンテは表向きは鞄の会社だと説明していましたが、どうも様子が怪しいと感じ始めた好奇心旺盛なエリンは、ヨンテから絶対に入ってはいけないと言われた部屋にこっそり盗み入ります。
そこで手に入れた情報をボンに伝えたところ、ボンはJインターナショナルがロビー活動をするための目隠し会社だということを突き止めます。
部屋に入り込んだことで突然解雇を言い渡されたエリンは、その後ボンの勧めで表向きはジヨンが店長となっている”キングスバッグ”という鞄屋さんで仕事をすることに。
ここまでは、エリンは夫の死の真相もボンの正体も何も知らず、ただ好奇心でシッターとして信頼しているボンに調べたことを伝えていただけでした。
しかし、エリンはボンの動きが変だと感じ取り、持ち前の鋭い洞察力により自力で”キングスバッグ”の地下にある秘密基地を見つけ出します。
そうしてエリンはボンの正体がNIS要員であることを知り、そして後に自分の夫が病死ではなく命を奪われたのだということも知ってしまいます。
そこからエリンは、ボンの心配をよそにジヨンの情報員として働くようになるのでした。
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結局正体がばれたことに気付いたJインターナショナルは黒幕により解体され、ヨンテはずっと黒幕の手足となりロビー活動をしてきましたが、用なしと判断された途端に命を狙われるようになります。
遂には殺し屋ケイにお腹を刺され重傷を負いますが、ぎりぎりのところでボンが助け、ヨンテを保護する代わりに黒幕の情報を提供するように取引。
そうしてヨンテから、黒幕の巨大組織”コーナー・ストーン”について話しを聞き出すことに成功します。
ヨンテ自身も黒幕の正体は知らず、誰も姿を見たことがないことから人々はそのトップを”声”と呼ぶとのこと。
ヨンテが手先になった経緯は、かつて天才詐欺師チョン・インスとして多くの人に追われていたヨンテは、ある日”声”に拉致されました。
目隠しをされたまま意識を奪われ、目が覚めると顔が勝手に整形され別人に、そしてニュースではチョン・インスが亡くなったと報道されていました。
そして、新しいIDであるJインターナショナルの代表チン・ヨンテとして生きろと、新しい人生を与えられたと同時に”声”の手先となったのでした。
ボンたちは、”声”の正体を突き止めるためにヨンテの手を借り、”声”に接触し会う約束を取り付けます。
直接”声”が出向くように仕向け、ヨンテに映像と声を転送する眼鏡をかけさせ待ち合わせ場所に着くと、そこにいたのは大統領の秘書室長チュンサンでした。
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会話の中で身の危険を感じたヨンテは、自分に手を出せないように「ボンのスイス銀行の金庫鍵を持っている」と彼に言い、キャンディ作戦時のUSBが入っていると確信したチュンサンは、ヨンテと共に後日スイスへ行く約束をします。
一方でチュンサンがすべての黒幕だという証拠を掴むために、ジヨンは唯一顔が割れていないエリンにチュンサンの家の家政婦として潜入捜査することを依頼。
彼女の尽力もあり、チュンサンが自分の部屋に厳重に管理している金庫を発見します。
その中の資料を奪うためにチュンサンの家に潜り込んだボンは、ドウの指示通りに金庫を開け中のUSBと書類を手に入れたところで、侵入したことがバレてしまいます。
ボンは逃げながら無線で家政婦として家にいたエリンに庭に出るよう指示。しかし、バルコニーから庭にいるエリンを見つけ下に降りようとしたところ彼女の背後にケイが…!
ふと3年前にキャンディを失った時の記憶がよみがえったボンは、無我夢中で2階から飛び降りてエリンに覆いかぶさり、ケイが撃った弾を受けました。
パニックになるエリンにボンは金庫から盗んだ書類一式を渡し逃げるように言います。
そしてケイと対面で勝負、しかし既に腕を撃たれているボンは倒れこみ、頭に銃口を突きつけられます。
遠くで銃声が鳴り、エリンは涙ぐみながらも家へ逃げるのですが、実は銃を撃ったのはケイではなくボンを救いに来たクォン次長の部下でした。
気を失い病院で目が覚めたボンは、クォン次長にずっと自分を狙っていたのになぜ助けたのかと問いかけます。
するとクォン次長は「NISの中で一番あなたの死を一番望まないのは私のはずだ、死んでしまったらキャンディから奪ったUSBを見つけられなくなるから」と話し始めます。
そして逆に、3年前にキャンディを殺してUSBを奪った人物はボンじゃないのかと問い詰めるクォン次長は、ボンが犯人ではないことを知り取り乱し始めます。
ボンが犯人でないなら残りはあと1人しか考えられない…そう言い、シム院長がキャンディ作戦失敗の日にポーランドにいた偽造パスポートをボンに見せました。
つまり、NIS内部の内通者はずっと疑ってきたクォン次長ではなく、自分たちを守るフリをしていたシム院長だったということが発覚します。
ちょうど数分前にシム院長にすべての報告に行ったジヨンの身の危険を感じたボンは彼女にすぐに電話をするのですが、その頃ジヨンも同じく、シム院長がすべての黒幕であることに気付いていました。
正体に気付かれたことをジヨンの態度から悟ったシム院長は手先へ連絡、ジヨンは帰り道でボンからの電話を受けながら車にはねられてしまいます。
一方で、ボンは内通者であることがばバレたために逃げる準備をしていたシム院長をタイミングよく取り押さえます。
ところが尋問するために護送車で移送中にシム院長が銃撃戦の末に逃亡、”声”であるチュンサンと合流しアジトに雲隠れします。
その頃、ヨンテの元にチュンサンから以前行くことができなかったスイスへまた行くために指定の場所に来るように連絡が入ります。
危ないと反対するボンに対し、俺を利用してチュンサンを捕まえろと言うヨンテ。
結局NIS要員に守られながら、約束の場所にヨンテが立ったところ…ヨンテはスナイパーにより撃たれてしまいます。
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その頃、海外へ密航するために車に乗っていたチュンサンとシム院長。
以前NISの要員が試作の追跡装置付きペンをシム院長にただのペンとして渡していたことを思い出したという報告が上がり、ボンたちはその追跡装置で2人の居場所を突き止めます。
すぐに追いかけ夜の港に到着したボンやクォン次長たちは、銃撃戦を交えながらも遂に2人を逮捕することができたのでした。
1ヶ月後、エリンとボンはヨンテのお墓参りに来ていました。
結局助からなかったと思われたヨンテでしたが、実は名前をワン・ミナムと改め「美男(ミナム)カフェ」というカフェを開いていました。
ヨンテは亡くなったことにしてミナムに生まれ変わり、彼はようやく平凡で穏やかな新しい人生を手に入れたのでした。
ジヨンは一命を取り留めドウがそばにおり、NISではクォン次長が院長へと昇格していました。
ボンは相変わらず双子のシッターをしていましたが、あるミッションのためにまた海外へ発ちます。
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それから1年後、ポーランドに到着したのは暗殺者のケイ。
またも依頼を受けて要人の暗殺を準備していましたが、計画がばれたと連絡を受けたと同時にスナーパーの銃を頭に受けます。
エリンとボンの大切な人を奪ったケイを仕留めたのは、ミッション遂行中のボンでした。
一方でエリンは、結局クォン次長率いるNISの情報要員として働いていました。
ある日、新しいミッションを受け指定場所の南山タワーで待っていたところ…そこへやってきたのは1年ぶりに帰国したボンでした。
すごく会いたかったと話すエリンに、優しい眼差しを向けるボン。
クォン院長からの指示でボンと一緒に開けろと言われた鞄を開くと、”偽装夫婦になってニューヨークへ行きなさい”というミッションの紙と共に、航空券と結婚指輪が。
今回は楽しくなりそうだと言うボンに対し、私は少し緊張すると言うエリン。
「安心して、あなたの後ろにはテリウスがついています」
ボンの言葉に微笑んだエリン、2人はモヒートを飲み交わしソウルの夜景を眺めるのでした。